すがりつきたい… [命]
雨音が強くなってきました。
いよいよ台風が近づいているようです。
雨の中、草花や樹は、じっと耐えているんでしょうか?
でも、きっと大丈夫ですよね。
見た目よりもずっと強くて丈夫なんでしょうから…
強くて丈夫といえば…森を歩くと目にするこれ?
そう…あちこちに蜘蛛の巣が張られています。
「蜘蛛」と言えばあの名作…
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」が思い出されます。
みなさんご存じでしょうが…
御釈迦様が極楽から垂らした蜘蛛の糸を…
犍陀多(カンダタ)←こんな難しい字とは…知りませんでした(>_<)
カンダタが地獄から脱け出そうと極楽へ上がりはじめます。
でも…ふと見下ろすと後から多くの地獄の罪人が蜘蛛の糸に群がり上がってくる。
このままでは、蜘蛛の糸が切れてしまうと恐れて…
カンダタは思わず「下りろ、下りろ」と叫んでしまう。
その瞬間、蜘蛛の糸は切れてしまうというお話ですね。
初めて読んだ子供の頃…
なんだかとっても後味の悪いような?
少し怖いような嫌な気分になりました。
たしか御釈迦様は
蜘蛛を踏みつぶさなかったカンダタの優しさを思い出して…
地獄から救い出そうと思われたはずですよね?
それなのに…あまりにも冷たいと思いませんか?
だって、あの場合…
「下りろ、下りろ」と叫ばない人がいるでしょうか?
自分は…きっと叫んでしまいます。
自分だけ助かりたいと思う心…
それが地獄へ堕ちる理由なら?
一体どれだけの人が極楽へ行けるというのでしょうか?
驚くのは…これが児童文学だということですね。
かの有名な「赤い鳥」の創刊号に掲載されたとか?
大正時代の子供って…どれだけ大人だったのでしょうか?
極楽へ行けないまでも…
せめて蜘蛛の糸を垂らしてもらえるように…
足元を見て生きていこうと思う秋の夜です。
今日も訪ねてくれてありがとうございます。
小さな生命を愛するあなた…
明日は、優しい救いの手が届きますように…
おやすみなさい
私は糸が切れる前に登る腕力に自信がないです。
by 春分 (2008-09-20 09:13)
芥川龍之介もある種、狂気の人だよね。
by こうちゃん (2008-09-20 20:49)
与えられたチャンスをいかに見逃さずに生かすか!
っていうのが教訓だったのでしょうかね〜?
by いたちたち (2008-09-20 21:12)
彼岸の入りに「蜘蛛の糸」のお話、身につまされます。
彼岸へ渡る事は、大変な事なのですね。
それにしても、クモの巣って規則的で自然の美しさの一つです。
by selybar (2008-09-20 21:51)
中学の国語の教科書で初めて読みました
挿絵が怖かったことを思い出しました
by 鶴 (2008-09-20 23:10)
春分 さん>
はい^^
もちろん自分も自信ありません。
こうちゃん >
漠然とした不安…感じますよね。
いたちたち さん>
少ないチャンスなんで…
貪欲に掴んでいきたいですね。
selybar さん>
そう思います。
彼岸への道は、遠いようです。
鶴 さん>
中学ですか…遠すぎて思い出せません^^
by GUSUKO-BUDORI (2008-09-21 23:57)