漱石と慌て者 [実]
今日は秋らしい、空気の乾いた一日でした。
夕方から夜になると…
空気をヒンヤリと冷たいと感じているのに気づきました。
いつの間にか、涼しいから冷たいに…
さりげなく、でも容赦ない季節の歩みを感じる夜です。
今日は久しぶりに…樹を見あげます。
何の樹か…わかりますか?
秋の陽射しを木漏れ日にして…
少しだけ森の中に落としています。
えっ?下手な写真のせいで…
何の樹か、わからない?ゴメンナサイ(>_<)
じゃ、これでわかります?
これは樹の下に落ちていた実です。
そう…これは橡の実。
この樹は「橡の木」でした。
厚い皮の中は、大きな丸い栗の実みたいです。
おそらくは縄文時代から、この国に住む人が食べてきた実。
今では栃餅なんて、土産物屋でみかけますけど…
ある時期には、確かに山里の人の生命をつないだ立派な食べ物。
何十年もかけて、見あげるまでになった幹。
さすがに、人は食べなくなったけど…
今でも森の多くの生命を支えているに違いありません。
そう言えば…夏目漱石の『吾輩は猫である』
迷亭先生が高級レストランに入り…
「トチメンボー」を出せといってボーイを困らせる。
この「トチメンボー」は栃の実と関係あるんだとか?
栃の実から、そばに似た麺「栃麺(とちめん)」を作ったが、
粉を練ったものがすぐに固まってしまうためにあわてて麺棒をふるう必要があった。
このことからいつしかあわて者を「とちめん棒(トチメンボー)」と呼ぶようになった。
漱石らしい皮肉な使い方だなぁと感心しますね。
さらに…あわてて麺棒をふるう様子から…
「栃麺、棒をふるう」→「栃麺、棒を食らう」
→「麺、棒を食らう」→「麺、食らう」→「面食らう」
と変化して”あわてふためく”の意味となったんだとか?
これも栃の木が我々の生活に深く関わっているという証拠でしょうか。
なんだか聞きかじったウンチクが長くなりました…
今日も訪ねてくれてありがとうございます。
木漏れ日を踏むあなた…
明日は、枯葉の中の恵みに気づいてくれますように…
おやすみなさい
今日はグスさんの博学を垣間見ました。
漱石・・・・すっかり、忘れています。><
by こうちゃん (2008-09-24 23:54)
「橡の実」ぞうのみ!!!って読んじゃった(^^;;
これで「とちのみ」なんですね。
ひとつ、物知りになった♪
by achami (2008-09-25 12:16)
『面食らう』が 栃の実からきているなんて、
驚きました!
by ミヤ (2008-09-25 13:32)
トチノキはすぐわかりましたが、漱石の話は知りませんでした。
by 春分 (2008-09-25 22:37)
勉強になりました~
by 鶴 (2008-09-25 22:43)
こうちゃん >
ありがとう~!
聞きかじりなんだけどね…
achami さん>
「ゾウノミ」って…
読んでくれたあなたを褒めたいです^^
ミヤ さん>
ほんとですね…
自分も今回初めて知りました。
春分 さん>
さすがですね^^
木の名前を知ってる人、尊敬です。
鶴 さん>
ありがとうございます。
誰かに話して自慢してくださいね?
by GUSUKO-BUDORI (2008-09-25 23:18)
橡が読めなかったりしたのです・・・
トチノ実ソフトクリームを南小谷で食べました・・・
ソフトに木の実は合うんですよ。美味しかったです。
by こぎん (2008-09-26 09:28)
私も「橡の木カ」゙読めませんでした。
栃の木といったら、モチモチの木を思い出してしまいます。
一回でいいから、モチモチの実を食べてみたいです。
by mamire (2008-09-26 22:29)
こぎん さん>
トチノ実ソフト、一度食べたいですね^^
mamire さん>
「モチモチの木」読みました。
子供に読ませたいですね。
by GUSUKO-BUDORI (2008-09-26 22:40)